「出資だと、リターンがどうなるのかという目線がどうしても入ってしまう。それが“ノイズ”になるから、最初から『経済的リターンを求めない』形で支援していくことにしたんです」 【全画像をみる】資産100億円超の起業家が「株式は取得せず、見返りも求めない」財団で目指す新世界【Soil・久田哲史】 社会課題解決型の事業を助成する「財団法人Soil(ソイル)」代表理事の久田哲史(39)は、同団体の設立についてそう語る。 柔らかな笑みを浮かべ、真っ直ぐに見つめ返すその眼差しは、ノイズのない世界観を映し出しているかのようだ。 「儲からないけど意義がある」事業を支援久田は、スタートアップ界隈では知られた連続起業家だ。 2007年にデジタル・マーケティング支援を行う「Speee(スピー)」を創業し、2018年にはブロックチェーンの社会実装を手掛ける「Datachain(データチェーン)」を設立した。Speee