パンデミックによるロックダウンが拡大し始めた昨年3月、一部のVC(ベンチャーキャピタル)は、市場が調整局面に入ることを懸念した。しかし、現実はその逆で、パンデミックは歴史的な株高を生み出した。地政学的危機と株価の急落に見舞われた今、VC業界からは、過熱した市場環境がようやく冷え込み始めたと指摘する声が聞こえる。 レイトステージのディールは、2021年に件数、投資額ともに過去最高を記録したが、そのペースは、この数週間で大幅に鈍化している。投資家たちは、2021年の過熱を牽引したクロスオーバー投資家が、過度にレイトステージに投資したことが要因だと指摘しており、2021年に最もホットだったディールの相場がバブルであったことを、業界全体が気づき始めているという。現状では、レイトステージで最も顕著な変化が見られるが、シリーズAラウンドにも影響が及び始めている。 B2B分野のシード投資に特化したVCの