いま日本の葬儀が急速に変わりつつある。と同時に「死」の受け止め方も変容しており、日本の葬儀と死生観はある意味で混乱期にあるという。民俗学の立場から、日本の葬儀と死の受容を見つめ続ける山田慎也先生の研究室に行ってみた! (文=川端裕人、写真=内海裕之) 国立歴史民俗博物館の山田慎也さんの話を聞いていて、日本の葬儀をめぐる現況がかなり深刻な状態になっていることがわかってきた。 それも、送られる側(亡くなる側)にとっても、送る側にとっても、だ。 あまりにもたくさんのトピックが関わっていて、混乱要素になりかねないので、このあたりでいったんまとめておきたい。 保証人の問題 まず、送られる側にとっての問題は、そこに至る前から、当然のことながら始まっている。 「人が、死にゆくとき、どうすればいいのか。年をとればとるほど、アパートに住まうとか入院するとか、その都度、保証人が必要なんですけど、多くは親族が保