川崎市川崎区の多摩川河川敷で昨年2月、中学1年の上村遼太君(当時13歳)が殺害された事件で、殺人と傷害の罪に問われたリーダー格とされる無職少年(19)の裁判員裁判が、2月2日から横浜地裁で始まる。少年は起訴内容を認めるとみられ、情状と量刑が焦点になる。一方、上村君が殺害された河川敷には、事件後多くの人が供養に訪れ、今も訪れる人が後を絶たない。だが、現場にボランティアが作った「遼太君の花壇」をめぐり、行政との悲しい行き違いが起きていることが分かった。 【写真】ボランティアが菜の花を植えた花壇 事件から11か月。上村君の月命日となった今月20日、多摩川河川敷には約30人が訪れ、献花や焼香をし死を悼んだ。上村君が絶命したと思われる現場付近にある花壇には、約40本の菜の花が揺れていた。花壇は「この河川敷がさみしい場所にならないように」と、事件以降、川崎市の橘内(きつない)達夫さん(72)らボラン