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日本に住んで15年、もうとっくに”空席問題”には慣れてしまった。 筆者だけではないと思う。日本に住む多くの外国人は、電車やバスに乗るとき、あるいは、カフェや公共の場にいるあいだ、多くの日本人が自分のそばに座らないという空席問題をある程度経験しているだろう。 日本人独特のシャイさの表れ? なかには、隣が空席なんて経験はないという人や、たとえ空席でも気にならないという人、空席のほうがゆったりできてむしろいいという人もいるだろうが、その他大勢の外国人にとっては違う。日本人とよりよい関係を築き、日本での暮らしをより快適にしたいと願うからこそ、空席問題を理解し、自分の中での問題解決に努める必要がある。 私自身は、時間の経過とともにこの問題に対する考え方は変化してきた。いちばん最初の頃は、これこそ日本人の差別意識かと思いこみ不快に感じていた。だがすぐに、多くの日本人と知り合う中で彼らの意見を聞き変わっ
首都圏では1月22日の昼過ぎから雪が激しくなり、夕方の帰宅ラッシュの鉄道は大混乱した。首都圏で大雪となるたびに鉄道は大混乱し、利用者の間では「自然災害なのだから仕方ない」と、あきらめの声が大半だ。豪雪地ではこの程度の雪なら列車は普通に運行するが、首都圏では違う。「数年に1度の大雪のために、豪雪地のような設備投資はできない」というのが首都圏の鉄道事業者の共通認識だろう。 しかし、あきらめることはない。大きな設備投資をしなくても、東京の鉄道をもっと雪に強くする方策はある。 列車を間引くから雪が積もる 筆者はJR東日本に17年間勤めた間にさまざまな実務を経験し、雪に関しては、長野支社で3年間みっちりと経験した。 保線区では、妙高高原方面のラッセル車の当番(前月に夜業勤務が指定され、当日に大雪だとラッセル車のウイングとフランジャーの開閉操作に従事し、そうでないと夜業はなく翌日に通常勤務)の日になぜ
もし、電車の中で痴漢呼ばわりされたら、迷わず逃げる――。これは、痴漢呼ばわりされて数日間警察に拘束されたある欧州出身のビジネスマン、マイケル(仮名)さんが得た教訓だ。 彼はその朝、過去4年間毎朝そうしてきたように、混み合った山手線に乗って通勤していた。と、そのとき、突然、激高した女性に怒鳴られ、体をつかまれた。ほとんど日本語が話せないマイケルさんは、最初、その女性が何を主張しているのかまったくわからなかった。 彼女が怒鳴りだした瞬間、車内の乗客は一斉にこちらを向いた。それから数秒後、マイケルさんは自分が痴漢行為をしたとして、彼女に責められていると理解した。 上司に電話で助けを求めたが… それから、その女性は彼の腕をつかむと、彼を列車から引きずり下ろし、駅員を呼んだ。頭が混乱していたマイケルさんは無抵抗だったが、「悪いことは何もしていない」と思っていた。これはそもそも誤解であり、最悪の場合で
最近、宅配便のドライバー不足に対する、社会的関心が高まってきた。トラックドライバーは全体的に不足しているが、企業間取引のトラック輸送は一般消費者との直接的な関係は薄い。だが、ヤマト運輸や日本郵便をはじめ、宅配便はいまや日常生活に欠かせない身近な存在だ。近年では、ネット通販の利用者が増えてきたことも、宅配便のドライバー不足に対する関心を高めている一因と思われる。 国土交通省ならびに日通総合研究所の調べでは、国内貨物総輸送量は2016年度に46億トンで前年度比0.5%減。2017年度も同0.6%減と予測されている。このうち営業用自動車による輸送は、2016年度が29億トンで同0.4%増、2017年度は同0.0%の見通しである。国内貨物総輸送量は微減だが、営業用自動車に限れば、微増か横ばいといった状況だ。 ただし、営業用自動車を使う宅配便をみると、2015年度の取扱個数は37億4500万個で、こ
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「子供のことが心底憎いって思ってる親がいるはずがないって、わたし、生まれてから100回ぐらい他人に言われた。けどわたしが施設で暮らしてる間、母親から“あんた生むんじゃなかった”って手紙も100通ぐらい送られてきた気がする。母親の手紙にカミソリ入ってたことだってある」 「俺はヤクザになりたくないから東京に来たんですよ。中学卒業して地元で食っていきたかったら、ゲソ付ける(ヤクザになる)かヤクザの下で働く以外に選択肢がない地元って、鈴木さんわかります?」 「少なくともウチが通ってた高校じゃ、高校中退した理由が親の失業だって同級生がクラスに8人いました」 「初めての援交の相手はママの元カレです。あたしのママは、ばあちゃんに“シングルマザーでも娘3人生めば家が建つ”って言われて育ったんだって。女は中学卒業すりゃ夜職に突っ込んで稼がせることできるからって。実際、ママは中3からずっと夜職」 「鈴木さんて
平田:今回上梓した『下り坂をそろそろと下る』の校了作業をしているとき、子育て中のお母さんが書いた「保育園落ちた」という匿名のブログが大きな話題を呼びました。私の主宰する劇団にも小さい子どもを持つ俳優がたくさんいますが、あのブログは子育て世代の切羽詰まった真実の叫びだと思います。 藤田:私にも子どもがいるのですが、認可施設には入れなくて、しばらく無認可の保育園に入れていましたから、「保育園は落ちるのが当たり前」という感覚でした。でも、あのブログを読んで改めて思ったのは、保育園に落ちることは決して当たり前じゃないし、むしろおかしいということ。多くの子育て世代がそのことに気付いたからこそ、あれだけ大きな議論になったのでしょう。 政府の反応は極めて鈍い 平田:それだけ切実な問題にもかかわらず、政府の反応は極めて鈍いですね。安倍首相は、待機児童の解消について問われた国会答弁で、「保育所」のことを「保
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不合理なものが安易に導入されている 木村:内田さんは「学校リスク研究所」(ウェブサイト)というのをやっておられますね。柔道や組体操の事故といった学校内のいろんな分野について研究をされていますが、こうした研究をされるようになったきっかけは何だったのでしょうか。 内田:明確な理由はわからないんですが、子どものときからずっとそういうところに関心があったんです。(私が研究している)柔道や組体操の事故で怪我をしたのか、とよく聞かれるんですが、そういう経験はない。大学院時代の研究テーマは「虐待」だったんですが、虐待された経験があるわけでもない。 ただ、2000年代に起きた大阪教育大学付属池田小学校事件などで、「不審者」というリスクに注目が集まったとき、僕は「いや、もっと他の理由でも子どもが死んでいるんじゃないのかな」と思ったんです、直感で。そのくせ、私たちはそこに全く関心を持っていないのではないか。だ
今年は個人的にPTAキャンペーンをしていまして、いくつか記事を書きました。 たまたま、朝日新聞もPTA改革に関して特集を組んでいたり、日経では川端裕人さんが、東洋経済オンラインでは大塚玲子さんがPTAに関して記事を投稿するなど、NHKもそうですし、今年はかなりPTAに関する議論がメディアで取り上げられているように思います。(紹介したお二人ともPTAに関する本を出されています。) PTA カテゴリーの記事一覧 - 斗比主閲子の姑日記 朝日新聞デジタル:PTA改革に関するトピックス 川端裕人の「PTAは変われるか!?」(連載バックナンバー) | 日経DUAL 大塚 玲子 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト 先日も、大塚玲子さんがベルマークについて取扱い、大変な話題になっていました。 この記事ではベルマーク運動がいかに非効率的なものであるかが語られており、次回はどう
「和民」「わたみん家」などの居酒屋チェーンを運営するワタミが、2015年3月までに102店の閉鎖を決めた。もともと60店の撤退を計画していたが、2014年9月中間決算で41億円の最終赤字となるなど業績不振が止まらず、全体の約15%に当たる大量閉鎖に発展した。かつて「不況に強い」とされていた居酒屋チェーンの雄、ワタミはなぜここまで凋落してしまったのか。 引き金となったのはみずからが仕掛けた価格競争だ。 話は約5年前にさかのぼる。2008年8月以降、居酒屋の客数は前年割れが続いていた(日本フードサービス協会調べ)。その事態を打開すべく2009年に「生ビールの100円値下げ」を打ち出したのが、ほかならぬワタミだった。 価格競争で負のスパイラルに これを機に、居酒屋チェーンは値下げ合戦へと駆り立てられる。10円単位での値下げ、均一価格店の登場。その代償は大きかった。価格を下げるために、人件費を削る
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