ロンドンのシンクタンク「戦略対話研究所」に勤めるユリア・エブナー(32)は世界各国の過激主義組織の戦略を探るために覆面調査員として潜入した。 この潜入調査について記した書籍『ゴーイング・ダーク 12の過激主義組織潜入ルポ』の続編となる『ゴーイング・メインストリーム 過激主義者はどのようにして台頭しているか』(未邦訳)では、過激派政党が選挙で躍進するなど、いかにして急進的な思想が社会の中心部に入り込んできたかに迫っている。 新著の出版を機にスペイン紙「エル・パイス」のインタビューに応じたエブナーが、匿名掲示板や代替SNS、インターネット・ミーム、金もうけ優先のアルゴリズムなどのテクノロジーが過激思想主義者の活動においていかに重要な役割を担っているかについて話した。 周縁部にあった思想に勢い ──過激思想はどのようにして社会の中心に入り込んできたのでしょうか? 私が見たところでは、新型コロナウ