現在のSNS社会では、政治的なことを話題にすることがファッションとなってきた。しかし、これは決して悪いことではなく、むしろチャンスと捉えるべきである――。 『SNSに「書くこと」でどんどんバカになる人たち、その意外な落とし穴』、『いま日本の「政治」「芸能界」「テレビ」に起きている「ある異変」の正体』に引き続き、『遅いインターネット』の宇野常寛さんと、『言語化力』の三浦崇宏さんに、今、政治に必要な事は何かを議論していただいた。 政治にも「kamipro」が必要 ――SNSで一時的に盛り上がった重要な論点について、持続的に問題を提起していくことについて、どういうことが考えられるかについてですが。 三浦:持続的に問題を提起していく仕掛けとして、一つのアナロジーですが、宇野さんは「kamipro」(プロレスの専門雑誌)って知ってますか? 1990年代から2000年代にかけて、格闘技の世界において「