アーケードが連なる「サンライズなは商店街」から国際通りに抜ける約500メートルの道が「浮島通り」だ。 観光客らが闊歩(かっぽ)する国際通りにほど近い通りには、昭和の香り漂う老舗店と、若者が通うおしゃれショップが軒を連ねている。 店も人も個性的な浮島通りを、記者がほろほろ(ぶらぶら)した。 中学時代、古着を求めて路線バスで浮島通りへ通ったれいちゃん記者(34)。奇抜な古着を身に着けた娘を見て、親は眉をひそめていたな…と甘酸っぱい思い出に浸りながら街歩きスタート。 向かったのは店先にあらゆる種類の豆が並ぶ「我部商店」 1 。まずは浮島通りの歴史を知ろうと、店主で同通り会会長の我部嘉宏さん(66)を訪ねた。 我部商店の創業は1950年頃。我部さんの母が店をおこし、奄美や台湾出身者をつてに豆を輸入して販売した。戦後の食糧が豊富ではない時代に豆は飛ぶように売れたとか。 33歳で店を継ぎ、浮島通りの移