21日に告示される福岡県知事選で、自民党は新人で元厚生労働官僚の武内和久氏(47)を推薦するが、同党の県選出衆院議員の過半数が「造反」して現職の小川洋知事(69)を支援する事態になっている。背景には、武内氏を推す麻生太郎副総理兼財務相と、その動きをけん制する大物自民OBとの勢力争いも見え隠れしている。 麻生氏と小川氏の間には、2016年の衆院福岡6区補選で麻生氏支援の候補を小川氏が応援しなかったしこりがある。今回の知事選の保守分裂劇は、自民が過去2回の知事選で支援した現職がいる中、自民県連が公募で麻生氏が推す武内氏に決めたことに始まる。