展覧会『開館45周年記念展 没後50年 藤田嗣治 本のしごと 文字を装う絵の世界』が本日6月23日から静岡・長泉町のベルナール・ビュフェ美術館で開催されている。 「乳白色の下地」と呼ばれる独自の技法で知られるレオナール・フジタこと藤田嗣治は、絵画に加えて挿絵本の仕事にも取り組み、1919年に初の挿絵本『詩数篇』を発表。1920年代には30冊以上の挿絵本がフランスで出版され、1933年に日本に帰国した際にも、書籍の装丁や挿画、雑誌の表紙や絵本などを手掛け、生涯を通じて100冊を超える出版物に携わった。 藤田の没後50年を迎えるにあたって行なわれる同展では、前期、後期の2期に分けて作品を展示。藤田が大学時代に友人に送った絵葉書、フランスから日本に残した最初の妻に送った手紙といった資料をはじめ、戦前のフランスで発行された挿絵本、1930年代から40年代の日本での出版に関わる仕事、フランスに移住し