横浜市の鶴見区役所で交付前のマイナンバーカード78枚と交付用端末のノートパソコン1台が盗まれた。職員がルールに従わず窓口の交付用端末でカードの検品作業をしていた。カードを置いたまま離席した短い時間の出来事だった。1度に78枚ものカードが紛失したのは例がなく、制度の信頼性が揺らぐ。 「パソコンの管理を含めてリスクを想定せず効率を優先してしまった。危機管理の意識が低かった」。鶴見区戸籍課の担当者は反省の弁を述べる。 横浜市北東部に位置する鶴見区の区役所で2018年2月21日に、交付前のマイナンバーカード78枚と窓口に置いてあった交付用端末1台が盗まれた。6月時点で見つかっていない。1度に78枚のカードが紛失したのも、カードと端末の両方が同時に盗難に遭ったのも全国初の事件である。盗難被害の背景には、横浜市が設けていた複数のルールが徹底されていなかったという実態があった。 交付前のマイナンバーカー