応援していただいていた皆様にご報告です。 先週金曜日25日に行われる予定だったファンド規制に関する閣議決定(内閣での決定)が、おかげさまで一旦中止になりました。 閣議決定の前に各省庁の意見を聞く「省庁協議」が行われますが、この省庁協議まで行われていた案件が閣議決定にかからずに中止になるというのは、極めて異例な出来事だとのことです。 今回、複数の国会議員や省庁の方から「中止になるらしい」と確認が取れたのが23日の夜中でしたので、本当にギリギリでした。(アクション映画で、爆弾が爆発する数秒前に時限装置が止まるシーンがよくありますが、まさにそんな感じでした。) しかし、原案を多少修正しただけの案を閣議決定にかけようという動きは消えていませんので、引き続き予断を許さない状況は続いています。 もちろん我々(独立系ベンチャーキャピタリスト等有志)も、適切なファンド規制が行われることに反対しているわけで
現在、ファンド等の規制の改正案が金融庁から発表されています。 米国では、純資産100万ドル以上等の要件を満たす「accredited investor」しかベンチャー等への投資ができないので、日本も長期的には、こうした制度に移行していくことも考えられなくはありません。しかし、米国には資産家が多数おり、そのエンジェルが年間2兆円以上のベンチャー投資をしているのに対し、日本のエンジェル投資は、おそらくその200分の1くらい(10億円単位)しかなく、この両国の制度を同列に扱うことは全くナンセンスです。 米国カウフマン財団の助成を受けた調査では米国のエンジェル(accredited investorに含まれます)の約85%はexitした元経営者です。ベンチャーというのは時代の最先端を行くものなので、ベンチャーの経営に触れたこともない「単なるお金持ち」が投資するのには向かないし、あまり関心も示してく
今週は、ベンチャー経営者の持分を増やす方法について、です。 昨今は、エンジェルやインキュベーター、シード・アクセラレーター(以下「エンジェル等」)の方々も増えて、設立直後の企業にも数百万円から1千万円程度までの資金が付くようになってきました。それは大変すばらしいことなのですが、一方で、そうした投資のかなりの部分が、非常に低いvaluation(株価)で行われるため、資本政策が上場に向かない(M&Aでexitするしかない)ことになってしまっているケースがたくさんあります。 これはそうしたエンジェル等の方々が強欲で悪辣だからそうなっているというわけではなくて、ある意味、シンプルに普通株式だけで投資すると、必然的にそうなる宿命なのです。つまり、まだサービスやプロダクトもできていないシード期のベンチャーはものすごくリスクが高いわけですから、そのリスクに見合った投資を単純に普通株式で行うと、持株比率
このたび、フェムトグロースキャピタルという総額約16億円のベンチャーファンドを立ち上げることになりました。 私(磯崎)個人と、新生銀行100%子会社である新生企業投資株式会社が50:50でLLP(有限責任事業組合)を組成して、ファンドの業務執行を行うGP(General Partner)を務めます。 投資対象はネットやIT領域の「アーリーステージ」(設立間もないシードの、その次のステージ)で、1社に数千万円から最大3億円(平均は1.5億円程度の予定)を投資して、私(磯崎)が社外取締役等としてベンチャーをサポートさせていただきます。 年間2、3社に対して投資を行う予定です。 ファンドのLP出資者は、独立行政法人中小企業基盤整備機構、新生銀行、クレアシオン・キャピタル株式会社および株式会社インターリンクです。 ファンドの契約は4月8日付けで行われましたが、先週ようやく登記が完了いたしましたので
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