[東京 16日] - 米大統領選挙における共和党ドナルド・トランプ候補の勝利を受け、米経済や世界経済の将来に関する悲観的な見方が広がっているが、私はむしろ逆に捉えている。トランプ次期政権はさまざまな面で、期待できる要素を備えていると考える。 11月16日、武者リサーチの武者陵司代表は、「本音主義」のトランプ政権誕生によって、市場のリスクテークが促され、ギラギラした米国流資本主義が復活する可能性が高いと指摘。提供写真(2016年 ロイター) まず、共和党が大統領ポストに加えて上下両院の過半数も押さえたことによって、非常にパワフルな政府が誕生するということだ。政治経験のない実業家のトランプ氏を大統領候補に指名した共和党については、以前からの党勢の低迷もあり、選挙中はあたかも滅びつつある政治集団であるかのような論調が多かったが、ふたを開けてみれば「共和党独裁」とも呼べる時代が幕を開けた。 これに