圧倒的兵力 中国の活発な海洋進出をにらみつつ、西太平洋上で監視活動を行う米海軍第7艦隊の空母打撃群 DECLAN BARNES-U.S. NAVY 台湾の英字ニュースサイトに興味深い記事が載った。中国の軍備拡大とその現状と今後を検証した記事だ。「人民解放軍は高度な兵器システムを次々に導入しているが、世界最強の軍隊となり......米軍に対抗するには最低30年かかる」と執筆者は推測している。 米中の軍事力を比べるなら、陸海空軍の装備や兵力を詳細に比較検討する必要がある。だが、そんな比較に意味があるのか。中国が米軍に追い付こうとしていないのは明白だ。 考えてみてほしい。現代の軍隊は何らかの目標を想定して編成される。中国の軍備増強の場合は、何らかの紛争に対する米軍の介入を想定したもの。いわゆる「接近阻止・領域拒否(A2AD)」である。中国は「情報化された条件下での局地戦争」で勝てるよう軍拡を進め