目で何かを見たり、観察したりするときに、実際にどのような経過をたどっているのかを示す新たな研究結果が明らかになった。 どういうことか、携帯電話の動画機能を用いて実験してみよう。画面をちょうど目の前に置き、画面に映ったライブ映像をファインダーに見立てて撮影を始めてみてほしい。画面に映し出された姿、色、そして動きを目で追うと、気分が悪くなるはずだ。科学者によると、このような画面の映像の動きは、我々の目が絶え間なく脳に突きつけている、乱れた視覚データによく似ているという。 では、吐き気を起こさずに何かを見たり観察したりするには、どうすれば良いだろうか。 ■われわれは、直近15秒間に見た映像を「平均化」して知覚する 先月、アバディーン大学およびカリフォルニア大学バークレー校の研究者たちによる新たな論文が、科学ジャーナルの『サイエンス・アドバンシス』に掲載された。同論文はその中で、「今回新たに発見さ