アイスホッケー女子の日本代表は、5戦全敗で最下位の8位に終わり、長野大会以来16年ぶりに出場したオリンピックで、悲願の初勝利はなりませんでした。 夢だったオリンピックに挑むため、アルバイトで生計をたてながら競技を続けてきた選手たちは、世界との厳しい戦いで何を感じたのでしょうか。 ソチオリンピック取材班の近藤優美子記者が解説します。 遠い1点 最後の試合の直後、ふだんは感情の起伏を出すことのない日本のエース、久保英恵選手は、目を真っ赤に腫らしてこう話しました。 「これほど1点の重みを実感した大会はない。試合時間の60分間、ミスなく最高のプレーを続けなければこの大舞台では勝てない」。 ベテランの久保選手がこれまで国際試合で挙げてきた得点はチーム最高の26点。 その久保選手でさえ、ソチオリンピックの5試合で挙げたのは最終戦の1点だけでした。 久保選手をはじめ日本の選手が感じた世界との差