「ウナギ学」創生し、東アジアが足並みそろえて資源の保全を——塚本勝巳・日本大学教授に聞く 社会 2017.06.26 絶滅危惧種に指定されたニホンウナギの保全につなげようと、日本と中国、韓国、台湾の研究者らが参加する「東アジア鰻(うなぎ)学会」が発足、3月に設立総会を開いた。日本人にとって極めて身近な魚であるにも関わらず、まだその生態が完全に解明されない“謎多き生物”であるウナギ。学会の会長に就任した塚本勝巳・日本大学教授に、ウナギ保全の在り方や最新の研究などについて聞いた。 塚本 勝巳 TSUKAMOTO Katsumi 日本大学生物資源科学部教授、東京大学名誉教授。専門は海洋生命科学。1948年、岡山県生まれ。東京大学大学院農学系研究科博士課程中退。40年以上にわたりニホンウナギの産卵場調査に携わる。2009年にはマリアナ諸島西方海域で、世界で初めて天然ウナギの卵を採取。産卵地点の特定