ホーム読書日記/コラム/対談・鼎談静岡新聞社・南日本新聞社・宮崎日日新聞社編『ウナギNOW』(静岡新聞社)、黒木真理『ウナギの博物誌』(化学同人)、石川博『鰻』 ウナギに尋ねる未来ウナギの稚魚であるシラスウナギの記録的な不漁が報じられた。ニホンウナギの激減はだいぶ前から憂慮されていて、2014年に国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定した。一六年にはワシントン条約締約国会議でニホンウナギの国際取引に関する調査が決定、輸出入が規制されるのではとの懸念が高まっている。 絶滅が心配されながら、土用の丑(うし)の日が近づくとスーパーやコンビニ、牛丼チェーンなどに大量の蒲焼(かばや)きが並ぶ状況には変化がなく、このままじゃ食い尽くしてしまうぞと毎年騒ぎになる。だが規制が入る気配はなく、水産庁からは、減少の原因が特定できないので食べ控えても意味はないなんて見解が出された。ええっ!? と驚く一方