私は定期的に新聞を変える。どれも一長一短で決め手にかけるからだ。 今月からは久しぶりに朝日新聞にした。戻してよかった!と思ったのは先週の夕刊で 「忘れられた戦争 タイ最南部の悲劇」という連載が始まったときだった。 忘れられているというより「誰も気づいていない」という方が正確じゃないだろうか。 あののほほんとしたタイで、マレー系イスラム教徒と仏教徒による抗争やテロが8年も続き、 犠牲者は五千人以上とも言われている。 イラクのバグダッド、アフガニスタンのカブール、ソマリアのモガディショの「御三家」と同じくらいの危険度かもしれない。 なのに、外国人に知られていないし、一般タイ人もさして関心をもってないように見える。 この戦争というか抗争は、実に不思議だ。 私の友人にものすごく情報通のタイ人ジャーナリストがいるのだが、彼でさえ「南部の事件は いったい何がどうなっているのかわからない」という。 単純