「民間でできることは民間に」という大阪市の橋下徹市長の方針が「水都大阪」で波風を立てている。市は所有する大阪港の「大阪北港ヨットハーバー」(大阪市此花区)を今年度末に民間に売却するとして、関連議案を開会中の市議会に提案。売却先の募集は議案可決後に始めるとしているが、老朽化した設備の補修が必要となることなどから買い手が現われるかは分からず、利用者の間で不安や反発の声が広がっている。市議会でも慎重な意見が出始めた。 「来年の活動拠点は決まっていません。ここで続けることができればいいのですが」。大阪北港ヨットハーバーを活動拠点にしている大阪府立大学ヨット部の4年、吉田彩香さん(22)は、今後も活動を続ける後輩たちに対する影響を考え、表情を曇らせた。 大阪北港ヨットハーバーは昭和62年に開港。大型から小型まで約350隻のヨットが収容できるスペースやクラブハウスなどを設置。30隻の貸ヨットもあり、初