平日、午前のJR小樽駅前のタクシー乗り場には、若き学徒の小樽商大生たちが、長〜い列をつくる。多い日には、この列が、駅舎のエントランスホールにまで続くことになる。 これは、懐の寒い商大生たちが、少しでも出費を減らそうと工夫した、タクシーの相乗り通学の日常風景だ。 小樽駅前から商大までのバスの片道料金は1人210円。タクシー初乗りは500円。2回メーターが回っても660円で、4人で割ると1人160円〜170円となる。毎日授業のない学生は定期券を買わない。授業のある日だけ、学生同士でタクシーに乗り合えば、安くつくという計算だ。 顔見知りでもない学生同士が、挨拶することもなく、黙々と助手席と後部座席に分かれて乗り合う。初めて目にする人にとっては、何とも奇妙な光景だが、これが、平日の小樽駅前の日常茶飯事ともなっている。 タクシードライバーにとって当たり前の風景で、この若き常連さんたち目当てに、札幌小