老若男女に愛される国民食であるおにぎりの起源は、弥生時代にさかのぼる。当時の地層からは米の塊が化石として出土されているが、「今のようなおにぎりの形になったのは平安時代」だと、一般社団法人おにぎり協会代表の中村祐介さんは話す。 「屯食といい、蒸したもち米を握ったちまきみたいなものが起源と記されています」 その後、戦国時代になり、おにぎりには疲労回復のためにアミノ酸が豊富な梅干しが付けられるように。持ち歩きできる兵糧として活躍した。 『ご飯は最強の健康食』(祥伝社)の著書がある、健康増進クリニックの加藤直哉副院長は、「おにぎりにはたくさんの栄養素が詰まっている」と説明する。 「白米にはたんぱく質、ビタミンB1、B2、E、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、食物繊維と炭水化物だけではない栄養素があります。何より腹持ちがいい。食物繊維が多いので腸の中にとどまってくれます。腸管内に水分を引っ張ってくるの