神奈川県横須賀市をカレーの街として一躍有名にした「よこすか海軍カレー」の老舗、魚藍亭の本店とカレー館が近く閉店する。小泉純一郎元首相も足を運んだ名店だが、建物の老朽化で苦渋の決断をした。関連商品の販売は続けられ、店を切り盛りする料理人の栗田秀樹さん(55)は「味は大切に残していきたい」と話している。 日本料理店、魚藍亭本店の隣にあるカレー館は、軍艦旗や浮輪などが飾られ、港情緒があふれる。今月13日、横須賀市を訪れていた大阪府箕面市議会の林恒男議長(66)は「歴史を感じさせる店の雰囲気がいいね」とカレーを食べながら満足そうに話した。 おかみだった故・大河原晶子さんが、他の飲食店と協力して旧日本海軍のレシピの再現に成功した。1999年に横須賀商工会議所が認定する海軍カレー提供店の第1号に選ばれ、隣にカレー館を開いた。あっさりした口当たりで人気を博して多くの店に広がり、現在では横須賀市内で42店