大規模な金融緩和を中心とした安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」の指南役として、当時内閣官房参与を務めた浜田宏一米エール大学名誉教授(87)は本紙のインタビューで、10年に及ぶ政策の効果について「賃金が上がらなかったのは予想外。私は上がると漠然と思っていたし、安倍首相(当時)も同じだと思う」と証言した。大企業の収益改善を賃上げへとつなげる「トリクルダウン」を起こせなかったことを認めた。 (渥美龍太、原田晋也、畑間香織)
大規模な金融緩和を中心とした安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」の指南役として、当時内閣官房参与を務めた浜田宏一米エール大学名誉教授(87)は本紙のインタビューで、10年に及ぶ政策の効果について「賃金が上がらなかったのは予想外。私は上がると漠然と思っていたし、安倍首相(当時)も同じだと思う」と証言した。大企業の収益改善を賃上げへとつなげる「トリクルダウン」を起こせなかったことを認めた。 (渥美龍太、原田晋也、畑間香織)
連合の芳野友子会長の2021年10月の就任から1年が過ぎた。岸田文雄政権が打ち出す政策に労働組合としてどう向き合うのか。支援する立憲民主党や国民民主党への注文も含めて任期2年の折り返しの節目で展望を聞いた。――初の女性会長就任から1年がたちました。「『ジェンダー平等を連合の運動の中心に』とずっと言ってきた。連合の中でジェンダーのバランスを考える視点が浸透してきた。22年の春闘(春季労使交渉)
新型コロナウイルスによる医療体制のひっ迫を受け、厚生労働省は全国の看護系の大学に対し、看護師の免許を持つ大学院生や教員を医療現場に派遣するよう要望しています。 各地の医療機関では、新型コロナウイルスの感染拡大やクラスターの発生などで看護師が不足し、通常の診療にも支障が出始めています。 このため厚生労働省は、全国にある看護系の大学およそ280校に対し、看護師の免許を持つ大学院生や教員を医療現場に派遣するよう要望しています。 派遣先は新型コロナウイルスに感染した患者を受け入れている医療機関や療養施設などで、都道府県が指定した「ナースセンター」に登録すると希望する日程や勤務地などに応じて派遣先を調整してくれます。 賃金は派遣先の医療機関や都道府県から支払われるということです。 厚生労働省は「医療体制がこれまで以上にひっ迫し、地域によっては危機的な状況になっている。看護教育の場も大変な状況であるこ
連合は、専門職で年収の高い人を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」について、政府に修正を求める方針を固めた。近く神津里季生(こうづりきお)会長が安倍晋三首相と会談し、要請が認められれば同制度の導入を容認する構えだ。ただ、こうした執行部の方針に連合の組織内で強い反発が出ている。 政府は同制度の導入を盛り込んだ労働基準法改正案を国会に提出済みだ。3月にまとまった「働き方改革実行計画」は、改正案の早期成立を目指すと明記。政府は今秋の臨時国会で審議する予定だ。 改正案は、為替ディーラーなど年収が1075万円以上の専門職を対象に、年104日以上の休日取得▽労働時間の上限設定▽終業から始業まで一定の休息を確保する「勤務間インターバル制度」の導入――から何らかの対策を講じることを条件に、残業や深夜・休日労働をしても割増賃金が一切払われなくなるという内容だ。 野党は「残業代ゼロ法案」などと
労働時間法制の見直しを議論している労働政策審議会(労政審)労働条件分科会で22日、日本経団連の代表が、過労死を引き起こす脳・心臓疾患の労災認定に関して、「加齢や生活習慣によって増悪(ぞうあく)するものだ」(鈴木重也労働法制本部主幹)とのべ、過労死と労働時間は関係ないかのように主張しました。 この発言は、労働者代表が「過重労働による労働災害の解決を最重要項目に位置づけるべきだ」(連合・新谷信幸総合労働局長)とのべたことへの反論として出されたものです。 経団連代表の発言に、岩村正彦分科会長(東大大学院教授)は「加齢による増悪があっても、それに勝る要因が業務上にあると認定されたものだ」と指摘しました。 この日は、別の使用者代表も、精神疾患の労災認定に関して「仕事、家庭、社会面でストレスが増加している。労働時間だけというわけにはいかない」(日本通運・秋田進総務・労働部長)と主張しました。 財界が主
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