ブルーノ・サンマルチノは“ふたつの時代”を生きたチャンピオンだった。WWWF世界ヘビー級王者としての“第1期”は、年齢でいうと27歳から35歳までの7年8カ月間(1963年5月17日~1971年1月18日)で、“第2期”は38歳から41歳までの3年4カ月間(1973年12月10日~1977年4月30日)。 “第2次サンマルチノ政権”は1973年12月から1977年4月までの3年4カ月間。年齢にすると38歳から41歳にかけての円熟期だった。(写真は米専門誌『レスラー』表紙から) 1960年代前半から1970年代後半までをハリウッド映画の大ヒット作に置きかえてみると、『アラビアのロレンス』の時代から『ロッキー』シリーズの時代までということになるのだろう。サンマルチノはずいぶん息の長いヒーローだった。 60年代が“人間発電所”の時代だとすると、70年代のサンマルチノは“リビング・レジェンド=生け