霜降りの多い種豚に精米を食べさせると肉のおいしさが増す-。そんな実験結果を、県畜産研究所(美濃加茂市)が十三日に発表した。環太平洋連携協定(TPP)で関税が下がれば輸入肉に価格では対抗できないため、この結果を応用して県産豚肉の品質を高め、消費者に選ばれるようにしていく考えだ。 種豚は、同研究所が二〇〇九年に開発した「ボーノブラウン」。通常の豚肉より霜降りの割合が二倍高い。その精液を人工授精させて生まれた肉豚が、昨年度は県内で約一万八千頭も出荷され、味が良いと評判だ。 研究所はそのおいしさをさらに追求しようと、昨年から農林水産省と共同で実験を開始。豚肉の脂肪成分が餌の原料によって変わる特徴に着目し、通常の餌であるトウモロコシのほか、精米、玄米(精米と米ぬか)の計三種類の餌を種豚に与え、肉質を調べた。