新型コロナウイルス禍で「3密」を避けられる趣味として釣りを始める人が増えた一方、ゴミの放置や無断駐車といった迷惑行為が問題となるケースが相次いでいる。漁業関係者とトラブルになることもあり、一般の人が釣りをするのを禁止する漁港も。一方で政府は地域振興のための漁港活用を図る。7月17日は海の恵みに感謝する「海の日」。漁業関係者と釣り客の共存の行方はどうなるのだろうか。 絡まる釣り糸「放置していた投げ釣りの仕掛けが漁船に巻き込まれた、と怒った釣り人が、船長に弁償させるトラブルが起きたんです」。静岡県西伊豆町の産業建設課主査、松浦城太郎さんは昨年6月の出来事を振り返る。 伊豆半島有数の大きさを誇る伊豆町の田子漁港は、釣り客にも人気の釣り場だった。コロナ禍以降は釣り客がさらに増え、ゴミの放置などさまざまなマナー違反が増加。キャンプやバーベキューをする人も出始めた。6月の漁船とのトラブルが決定打となり