台風10号などによる大雨と洪水は、日本を代表する食糧供給基地・北海道十勝地方と本州方面を結ぶ鉄道網を切断した。 多くの農産物が水浸しになったことに加え、被害を免れた作物もスムーズに輸送できないことなどから、都内の市場ではジャガイモなどが値上がりしている。JR貨物(東京)は15日からチャーター船の運航を始めたが、輸送力は普段の5割程度。今後、収穫作業が進むにつれて、農作物の滞留なども懸念される。 釧路港では15日午後、クレーンがせわしなく動き、次々に5トンコンテナを貨物船内に運び込んでいた。コンテナ内にはジャガイモや大豆、小豆などが詰まっていた。 貨物船は、JR貨物が借り上げた船で、同日夕、80個のコンテナを収め、約350キロ離れた青森県・八戸港に出発した。コンテナは、同港でトラックや列車に積み替えられ、東京に向かう。