漁獲した天然チヌ(クロダイ)を、レモン果汁を混ぜた飼料で数カ月蓄養して生臭さを軽減する方法を、尾道水産青年協議会と広島大、尾道市が開発し、「檸檬(れもん)チヌ」と名づけて売り出す計画を進めている。6日には尾道市内の直売所で、昨秋から試験生産した100匹を限定販売する。 チヌはかつて高級魚とされていたが、5~6月の産卵直後など季節によって特有の臭みがあることなどから、消費者に敬遠されがちで価格も低迷している。一方、漁獲は広島県が全国の1割以上を占めて都道府県別トップ水準。このため、同協議会と同市は昨年7月、広島大と連携してうまみ成分の分析などにより、旬のチヌのおいしさを改めてPRしていく事業を始めていた。 檸檬チヌの開発もその一環で、レモン果汁を5%添加した飼料による300匹の蓄養を昨年11月下旬にスタート。約1カ月後に成分を分析したところ、天然チヌや通常の飼料で蓄養したチヌに比べ、うまみや