北海道の代表的な魚のひとつであるシャケ。旬の季節はもちろん、オールシーズン北海道のどこに行っても食すことができる大衆魚で、道民にとっては日常の味だ。しかし、道民にとってさえ非常になじみが薄く、激レアな食べ方といっても過言ではないのが鮭(さけ)づくしの「シャケのフルコース」。いったいどんな料理で構成されているのか? 北の漁師の定番メニュー 生まれも育ちも札幌の筆者にとって、最も身近な食卓の魚はシャケだった。本州以南でも決して珍しい魚ではないだろう。しかし2012年の夏に訪問した東北では、「身がボソボソしているから、あまりここらでは好まれない」との言葉を聞き、かなり驚いた。北海道のシャケはひと味違う。旬である秋に食べる、脂ののったシャケのおいしさときたらたまらない。 先日、なじみの居酒屋で偶然隣り合わせた男性と食の話になった。男性は会社経営者で御年72歳。「今までいろいろおいしいものを食べてき
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