成熟した日本経済で求められているのが、まったく新しい製品やサービスを生み出す「ゼロ・トゥ・ワン」の発想です。しかしこの発想は、既存事業を持続性あるものにするためにも、いままさに必要とされる。 グローバル会議で感じた、伝統と革新 先月、Harvard Business Review(HBR)のグローバル会議があり、パリに行きました。HBRは、創刊90年を超える雑誌で、現在13か国語のローカル版があり、日本のDAIMONDハーバード・ビジネス・レビュー(DHBR)もその一つです。 HBRのグローバル会議では、世界中の編集長が集まり、HBRの方針や今後の方向性を確認するとともに、各国の状況を共有する場でもあります。それぞれの国のHBRは、同じ雑誌と言えども、経済状況や国民性の違いから異なる展開をしています。そして、今回感じたのは成熟度の違いです。 現在HBRを発行しているのは、欧州では、ドイツ、