日本維新の会の代表選挙が実施されないことになり、11月の衆議院議員選挙結果を受けて、「いよいよ大阪の政党から全国政党への脱皮か」と思った人たちは落胆したように思う。まして、創業者である橋下徹氏が政策活動費の領収書添付等を巡って、現職国会議員との間で内ゲバのような争いを繰り広げてガッカリした人もいるだろう。 筆者も最初はそのように考えていた一人であることを反省の弁も込めて告白したい。 しかし、筆者はその後に発表された党役員人事を受けて、同党に対して当初疑問に思っていた様々な謎が氷解し、むしろ日本維新の会が持つ稀有な目標と戦略に驚嘆させられた。したがって、下記に日本維新の会の現状と将来に関する私見を述べさせていただきたい。 ① そもそも維新の存在意義は何か 筆者は維新の党員でもなく、大阪の人間でもない。したがって、当初は日本維新の会が衆議院議員選挙で約4倍増したことで、党の躍進、そして旧民主に