政治和尚、大ピンチ! カンフー映画でも有名な嵩山少林寺の名は日本でもよく知られている。河南省開封市にあるこの古寺は、北魏の太和十九年(495年)に開山したという中国曹洞宗の名刹だ。ちなみに余談ながら、この嵩山少林寺に伝わっている武僧の武術は、日本の少林寺拳法と直接の関係はない。 さておきこの嵩山少林寺。中国歴代王朝における相次ぐ戦乱に加えて、文化大革命期にも仏像や伽藍が破壊されて僧侶が還俗を余儀なくされるといった苦難の歴史を味わってきたが、1980年代からは少林寺武僧団の巡業公演を実施するなどして商業化に成功する。 1990年代末には寺の傘下に少林寺実業発展有限公司ほか複数の企業を作り、映画事業にも進出。中国の宗教界としては破格に早期の1996年に公式ホームページを開設するなどIT化への対応も進めた。 いまや少林寺は海外公演に忙しく、2006年に訪中したプーチン大統領に演武を見せるなど中国