その昔、学生の頃にCaryl Churshillという人が脚本を書いた「Blue Kettle」というお芝居を観ました。「Blue Heart」という二本立てのお芝居の一つです。あらすじは、昔、養子に出された男が生みの母親を探していているところから始まり、うまい具合に登場した母親と名乗る女性が実は。。。という話です。 このお芝居にはとても凝った(そして賢い)仕掛けがしてあります。劇中の登場人物の台詞がなぜか「Blue」と「Kettle」という単語にだんだん浸食されていくのです。劇の終わりの頃には登場人物は「Blue」と「Kettle」しか発していないのですが、内容はばっちり伝わってきます。 だんだん台詞が浸食してくるに従って、観客は一つ一つの台詞を注意深く聞かなければならず、言葉では伝えきれないエモーショナルな部分がより強調されてくるのです。まったく意味をなさない単語を聞いてあらすじをフォ