・『ベトナム戦記』開高健 ・米兵は拷問、惨殺、虐殺の限りを尽くした ・米国の不快な歴史 ・『動くものはすべて殺せ アメリカ兵はベトナムで何をしたか』ニック・タース ・『アメリカの国家犯罪全書』ウィリアム・ブルム ・『ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く』ナオミ・クライン ベトナムにおける米軍の残虐非道ぶりが、米兵の口から証言されている。かすかに残っていた良心が罪の意識を呼び覚ましたのだろう。だが、どれほど真摯に語ったところで、犯罪をおかした側の言葉は羽根のように軽い。これは、野田正彰著『戦争と罪責』(岩波書店、1998年)でも同様だ。同じ目に遭わずして、彼等の犯した罪が帳消しになることはないだろう。 軍事行動の要は効率である。少し前までは市民であった人々を短期間で殺人マシーンに仕立てなくてはならない。ひとたび命令が下れば水火も辞せず進軍し、躊躇(ためら)うことなく銃を撃ち、