空いた電車内では隣の人と距離を空けて座る方が多いですし、親しくない人と話す際には、対面ではなく斜め前の位置に座る方も多いと思います。 このように、人は無意識のうちに他人との間に距離をとって、快適な空間を保とうしています。こうした個人的な空間のことを「パーソナルスペース」と呼びます。親しい相手とはその空間を狭くとることができますが、親しくない人との間では、十分な空間を確保できないと不快感を覚えてしまいます。 アメリカの文化人類学者であるエドワート・ホールは、パーソナルスペースを4つのゾーンに大別し、それをさらに近接相と遠方相という2つの相に分類しました。そのなかで、親しい者同士に許される空間についてご紹介しましょう。 ●密接距離---ごく親しい人に許される空間 ・近接相(0~15センチ) 抱きしめられる距離(最も親しい人だけに許される) ・遠方相(15~45センチ) すぐに相手に触れられる距