赤子泣いても見にゆくな~斎藤珠里コラム28 斎藤 珠里(2007-07-09 05:00) いつでもどこでも子供をキス攻めにするフランスの親たちだが、出産・子育てにおいては、日本人には考えられないほどドライな面も持ち合わせている。 まず出産。日本では「女は痛みを知って、はじめて母親になれる」といった自然分娩信仰が強い。37歳で初産した私は40時間も分娩室で唸った。微弱陣痛に耐えかねて、「これ以上は体力が続きそうもありません。帝王切開になりませんか?」と、巡回にきた助産婦さんに懇願すると、満面の笑顔でこう言い含められた。「赤ちゃんも頑張っているんですから、お母さんも、もうひと踏ん張りね」 立会いした夫など若くない上に2日間の徹夜の付き添いでふらふら。めでたく誕生した瞬間も、ゆっくり感激を味わう余裕などなく、自宅に戻ってから軽い脳貧血を起こして倒れてしまった。 しかし、フランスに給費留学