手術支援ロボットの開発は1990年代NASAやスタンフォード大学などをはじめとする米国の施設で始まり、戦場における遠隔手術を目的に研究が進みました。その結果、ダヴィンチ(da Vinci)やゼウス(Zeus)といった手術専用のロボットが開発されたのです。ゼウスは2001年に米ニューヨークと仏ストラスブール間での胆嚢摘出術を実現しました。この遠隔手術は1927年に大西洋の単独無着陸飛行に成功したチャールズ・リンドバーグになぞらえて「リンドバーグ手術」と呼ばれています。現在はダヴィンチのみが販売されていますが、米国では最新機器として第4世代のダヴィンチ Xiが販売されています。 ダヴィンチは、3つのコンポーネントから構成されるマスター・スレイブシステムを有する手術支援ロボットです。操縦台にいる執刀医はハイビジョン3次元モニターに映る術野を見ながら手元のハンドルを操作することでロボットアームに設