[Alex Tabarrok, “Nuclear Energy Saves Lives,” Marginal Revolution, January 4, 2020] 福島の事故を受けてドイツでは原子力発電所を閉鎖した.これによって,大気汚染が増加して数千もの人たちが亡くなり,数十億ドルのコストが生じている.「ドイツの原発廃止による私的コストと外的コスト」について,Stephen Jarvis, Olivier Deschenes & Akshaya Jha の論文はこう述べている: 2011年の福島原発事故を受けて,ドイツの当局は前例のない決断を下した:(1) 国内にある原子力発電所のほぼ半数を即時停止し,(2) 残る原子力発電所のすべてを2022年までに廃止する,という決断だ.この決定によって生じた経済的コストと環境コストの全体像を我々は数量化する.本稿の分析からは,原子力発電所の廃止