写真家・がん患者の幡野広志さんと、緩和ケア医の西智弘さんによる本音のやりとり。 最終回です(第1回・第2回はこちら)。 本対談の写真は、ガラス反射を利用した幡野広志さんの撮影による。 ACP(アドバンス・ケア・プランニング、人生会議)は意味がない? 幡野:西先生は、「人生会議」って意味あると思いますか?(※) 西:1回の話し合いでは意味がないと思うんですよね。 「この人はどういう人なんだろう」と興味をもって、患者・家族・医療者で継続的に話し合うことには意味があると思います。 人生会議は、終末期の過ごし方や延命治療についてだけが注目されがちですが、本来は「その人がどういう人か」知ろうとするプロセスです。 どういう価値観をもって、何が好きで、どんな考え方をする人だから、「最期はこうしたい」と言っているんだと、まるごとわからないと意味がない。 あとは、人生会議をファシリテートする人のコミュニケー