私「これ何?って、玉子のあれだよ」 妻「玉子?」 なんということだ。幼い頃から我が家では当たり前の朝食だった「玉子のあれ」を、妻は知らないという。 妻「これ食器なの?」 私「食器っていうか、調理器具っていうか…」 妻「なんという料理?」 私「え?」 再び、なんということだ。聞かれてみて初めて気づいたが、幼い頃から食べていた、しかもどちらかというと好物だった料理の名前を、私は知らなかった。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー) 前の記事:憧れのきのこ狩り入門(デジタルリマスター) > 個人サイト 私的標本 趣味の製麺 南インド風チキンビリヤニを作ってみた ラーメン二郎インスパイア系ポークビリヤニのベースとなるのは、東京の大森にある南インド料理店「ケララの風モーニング」で教わったチキンビリヤニだ。 現在はワダやドーサといった南インド式のドーナツやクレープを提供している店だが、「ケララの風II」という店名だった頃は週末限定でチキンビリヤニを出しており、そのレシピを伝授していただいたのである。 当サイトに以前書いた『「ビリヤニって何ですか?」と詳しい3人に聞いてみた』の最後に出てくるビリヤニだ。 レシピを教えてくれた店主の沼尻さん。 沼尻さんのチキンビリヤニは、これま
1971年東京生まれ。イラストレーター。ドクロ服、ドクロ雑貨集めに情熱を燃やしすぎている。ほかにはワニ、ウツボ、ハダカデバネズミなど毛の生えていない動物も好む。著書に「しろねこくん」、「ココロミくん」、「ひとみしり道」、「ばかスイーツ」などがある。(動画インタビュー) 前の記事:ソフトクリームに鰹節がのっている
こんにちは、編集部 石川です。 隔週でお送りする「ベスト3を発表します」のコーナー。デイリーポータルZのライター陣に、何でもいいからベスト3を決めてもらうコーナーです。 今日は奥様が世界一周旅行中で「嫁が世界一周旅行中の旦那」というTwitterアカウントもお持ちの高瀬さん。奥様が行った国の料理を日本で作って楽しんでいるそうです。いままでに作った料理のベスト3を聞きました。 高瀬さんが選ぶ「妻が行った国の料理で、僕が好きなもの」おすすめベスト3 ――高瀬さんの奥さんが世界一周旅行中なんですか。 高瀬:はい。結婚して7年になるんですけど、3年目の2019年に、妻が世界一周旅行にいくことになったんです。 僕は仕事をやめていくまでの興味はなかったので一緒には行かなかったんですけど。 ――それで奥さんが行った先の料理を、日本にいる高瀬さんが食べている…? 高瀬:これってすごい珍しい状態だからなにか
変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。 前の記事:ナニこれ?奈良市で出土した「使いみち不明なものの展示会」で出会う“わからない”という面白さ > 個人サイト 海底クラブ ウムの流れ ライターの拙攻さんと吹田の国立民族学博物館を見学した帰り、ポリネシアコーナーの展示で紹介されていた「ウム」という料理を再現してみたいという話になった。 ウムのやり方は至ってシンプルだ。 国立民族学博物館の説明によると、まず地面に穴を掘って石を並べ、上で薪を燃やして焼石にする。石がじゅうぶんに加熱されたら、バナナの葉を敷いて上に食材を並べ、その上からさらにバナナの葉をかぶせる。上からも焼石をのせ、最後に土をかぶせて熱が逃げないようにする。この状態で2時間ほど待てば、焼石の熱で食材に火が通って食べられるようになる。 要は食材を蒸し焼きに
1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。 前の記事:生タイプラーメンのゆで汁がコーンスープの味 柿と生ハムとチーズが合うならば ある日、妻が職場で、柿をおすそわけしてもらってきました。そこでその夜、生ハムやモッツァレラチーズと合わせて、ワインのつまみにさせてもらったんですね。 柿と生ハムとモッツァレラチーズのサラダ? カルパッチョ? 的なもの この組み合わせは、かつてこんな記事を書いた時にとても合うことを知ったので、以来、柿が手に入ったときにはよくやります。 これをうまいうまいと食べていて、今回の企画を思いついたというわけで。 幸い我が街、東京都練馬区はこの季節、こんな風景がいたるところに。 農家さんの無人販売所 柿が4個で100円 買ってきました さわった感じ、すでによ〜く熟れているの
変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「 中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。 前の記事:名古屋のブルガリアショップで掘り出し物を探す > 個人サイト 旅ライターユニット、ライスマウンテンのページ 伊東への車窓がいい! 伊東の駅がいい! 海が見える電車に乗り伊東の駅に着き、伊東駅のホームから改札を抜けて出た先に見えるのは提灯に土産屋に寿司屋。「旅情」が沸騰する景色としては完璧すぎる。 伊東は寿司屋が多く美味しいと評判だが、寿司屋の波をかき分け生活感のある商店街を歩くこと約10分、北京から移転した「チャイニーズバーシャラ」がある。 Twitterのプロフィールには「本場の中国家庭料理と美味しいお酒が楽しめるチャイニーズバーをオープン」と書いてある。食べれそうで食べれない、本場の中国家庭料理を
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー) 前の記事:クリスマスはケーキではなく「パネトーネ」を食べよう > 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮 海への誘い パスタを茹でる時は塩を入れる。太陽は東から昇り西に沈む、くらい当たり前に言われていることだ。パスタに下味をつけるのが目的だったり、コシを出すのが目的だったりとその理由はいろいろあるようだ。 パスタを茹でる時は塩ですよね! この時の塩の量にもいろいろな説があり、1%という話もあれば、海水と同じくらいという話もある。もちろん適当でもいいという人もいるだろう。私は適当でいつもやっている。その理由は面倒だからだ。計るのが面倒なのだ。 海が聞こえる そんなある日、私に波の音が聞こえた。その波の音はやがて小さな声となり、
1993年東京都生まれ。与太郎という柴犬と生きている普通の会社員。お昼休み時間に事務員さんがDPZを見ているのを目にしてしまい、身元がバレないかハラハラしている。 前の記事:柿の種は本当に柿の種だった 今回はセブンイレブンのおでんの中から大根、はんぺん、ちくわぶの3種類を選出した。 牛すじ串の文字が目に入ったが、ぐっとこらえた。やらなくてもおいしいってわかるから。 レジ袋が有料化になってからこういう食べ物系もそのまま渡されるようになった。毎回少しドキッとする。 レジで店員さんに「おでんのつゆの量はいかがいたしますか」と聞かれ、普通と答えた。 具材が浸るくらいの量を想像していたが、確認してみるとカップのちょうど半分くらいだった。普通ってみんなの中でそれぞれちがうもんね。 親子鍋にそのまま移し替えた状態。つゆの量もちょうどよさそう。 このおでん丼のいいところはただ温めてたまごを入れるだけで完成
1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。 前の記事:ねるねるねるねで和菓子が“映え”る 数年前の不思議体験 もう少し詳しくお話ししよう。 数年前、どこの街のどこの店だったのかはすっかり忘れてしまったのだけど、ハシゴ酒の途中に出会ったちょっと印象的な出来事があった。 そこは、女将がひとりで営む、カウンターだけの古くて小さな居酒屋。何の前情報もなく、佇まいの良さに吸い寄せられるようにふらりと入り、席に着く。すると目の前にことりと、お通しの小鉢が置かれた。 ……なんだろうこれは? 見たことのない料理だな。メンマの……煮物? そこで女将さんに聞いてみる。 「これはどんな料理ですか?」 「あ、それね。すき焼きの残りにメンマを入れて煮たのよ」 ははは。これだから酒場巡りはおもしろい。 そこは、カウン
中学のとき、英語の先生が「焼肉はコリアン・バーベキュー」と言っていた。焼肉って韓国のBBQなんだ! と目からウロコだったのを覚えている。とはいえ焼肉は日本の食文化になっているし、日本のフュージョン料理だよな。と思う。 フュージョン料理は、日本では「多国籍料理」「無国籍料理」とも呼ばれる(真逆の表現で同じ対象を説明してておもしろい)。でも本質はあくまでも「異なる(国や地域の)食文化が融合した料理」。だから日本の「洋食」も、フュージョン料理ではある。 日本のフュージョン料理。(ぜんぶ一人で食べた。まあまあびっくりされる量ではある。) フュージョン料理といえばアメリカ。アメリカ料理は、フュージョン料理のさいたるものだ。そんなアメリカで、日本の牛角が、もっとフュージョンしていた。食べると、まだわかったり、もうわからなかったりした。かれらはいったい何者か。 アメリカでよろしくフュージョンしていた牛角
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー) 前の記事:コンニャクの花を観察する > 個人サイト 私的標本 趣味の製麺 ファルーダは澱粉だけで作る麺のことだった ファルーダについて話を伺ったのは、『「ビリヤニって何ですか?」と詳しい3人に聞いてみた』でもインタビューさせていただいた、食器や調理器具などを輸入販売する店「アジアハンター」の小林真樹さんだ。 お会いする度にいい意味で日本人離れ感が加速している小林さん。 取材場所は日本でファルーダが食べられる貴重なレストラン、パキスタン人のオーナーが営むナワブの日本橋店。パキスタンとインドは1947年にイギリス領インド帝国からそれぞれ独立した国であり、食文化的には共通するものが多いそうだ。 グランドメニューは日本人に馴染みのあるカレーセット
1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。 前の記事:マックのハンバーガーにキムチを挟むと新鮮 僕と「龍正軒」の出会い 今回の舞台「龍正軒」 東京都練馬区、西武池袋線の石神井公園駅から徒歩10分ほどの街道沿い。土地勘のある方にわかりやすく説明するならば「石神井警察署」の目の前に、「龍正軒」という小さな中華料理屋があった。 WEB上の情報だと「りゅうせいけん」と書いてあったりするけど、ご主人が「りゅうしょうけん」と言っていたから、それが正しい読みのはず。 僕は石神井公園に住んでいて、仕事場がこの近くなこともあり、何年も前からよく前を通っていたからその存在を知っていた。けれども、なんとなく、本当にただなんとなく、行く機会のないまま過ごしていた。 ところが先日、同じ仕事場で働く編集者さんと打ち合
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー) 前の記事:地域に残る天気に関する言い伝えは正しいのか、専門家に聞く > 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮 からみ餅とは お米が日本に入ってきたのは縄文時代後期から弥生時代の初期だ。おそらくこの時に入ってきたお米は「うるち米」だったと思われる。ちなみにお餅は基本的には「もち米」で作る。では、お餅はいつから食べられているのだろうか。 お餅にはいろいろな食べ方があります! お餅はもち米と共に古墳時代に日本にやってくる。つまり古墳時代から我々はお餅を食べ続けてきたわけだ。いろいろな食べ方が発見されただろう。きな粉餅、あんこ餅、磯部餅などは誰もが知るお餅の食べ方だと思う。 からみ餅はこれです! そんないろいろあるお餅の食べ方で、
大阪在住のフリーライター。酒場めぐりと平日昼間の散歩が趣味。1,000円以内で楽しめることはだいたい大好きです。テクノラップバンド「チミドロ」のリーダーとしても活動しています。(動画インタビュー) 前の記事:銭湯の重油ボイラーで芋やリンゴやファミチキを焼いてみる 鍋スープっていつからこんなに増えたんだっけ 私は鍋料理がとにかく好きで、冬とかどうとか関係なく一年中食べている。ザクザクっと切った野菜、肉と豆腐などをグツグツ煮ていけばほぼ確実に美味しい。中に入れる具材も味付けもその時々の気分で自由自在。雑炊にしたり麺を入れたり、締めまで楽しい。 楽で美味しくて野菜もたっぷり食べられて栄養バランス的にもよさそうだ。グツグツと沸き立つ鍋の中を見ていると賑やかな気分にもなれる。いいことづくめが過ぎるというものである。 水炊き鍋をポン酢で食べる王道のやり方が私は好きだけど、とにかく頻繁に食べるのでたまに
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー) 前の記事:イカ徳利があるならタコ徳利があってもいいはずだ > 個人サイト 私的標本 趣味の製麺 ワラビの根を掘っていい場所が見つかった わらび餅を作ることになったきっかけは昨年の夏まで遡る。知り合いが環境保全のために整備している宮寺ふくろうの丘公園を見学させてもらったのだが、そこにワラビが自生していたのだ。 粉から手作りのわらび餅は長年の悲願だが、そのためには土地所有者の許可が必要。山菜としてワラビを食べるのなら新芽を摘むだけだが、わらび粉を作るとなると根っこを掘らなければいけない。それを許してもらえる場所がなかったのだ。端から諦めて探そうともしていなかった。 これは甘藷(サツマイモ)澱粉、葛粉、わらび粉がミックスされたわらび餅用の粉。ワ
毎朝、野菜ジュースを朝食代わりに飲んでいる。美味しいし手早く飲めるからだ。 冬の朝は冷蔵庫から出したばかりの野菜ジュースを電子レンジで温めて飲む。 これがスープともジュースとも思える、脳が戸惑う味なのだ。 長年この戸惑いを朝の余裕のなさにかまけて放っていたのだが、今年こそは野菜ジュースのスープとしてのポテンシャルに向き合いたい。料理とはいえないレベルのひと手間を加えるだけで、まごうことなきスープへ昇華する予感がする。 そんな期待感を胸に、2週間さまざまな「ひと味」を加えたホット野菜ジュースを試してみた。 私事で恐縮だが、とにかく朝に弱い。料理なんてもってのほかだ。野菜ジュースを知るまでは朝食抜きがほとんどだった。 そんな自分も今は野菜ジュースのおかげでなんとか朝食生活を続けられており、毎月12本入りを箱買いしてる。 ちなみにホット野菜ジュースを知ったのはDPZライターの地主恵亮さんのこの記
1993年東京都生まれ。与太郎という柴犬と生きている普通の会社員。お昼休み時間に事務員さんがDPZを見ているのを目にしてしまい、身元がバレないかハラハラしている。 前の記事:人の善意を感じる写真を集めて癒されるというライフハック ジェノベーゼを再定義する そもそもジェノベーゼとはどうやって作るのかというところから調べていたところ、驚くべき事実が発覚した。パスタの本場イタリアではジェノベーゼソースといえば「玉ねぎと肉の茶色のソース」のことらしい。 われわれ日本人がジェノベーゼと聞いて思い浮かべるあの緑のパスタはペスト・ジェノベーゼというようだ。(wikipediaより) サイゼリヤのグランドメニューには確かにジェノベーゼが2つある! サイゼリヤでペストジェノベーゼを注文したところ、インゲン、じゃがいもの入ったリッチな見た目のものがでてきた。 筆者は具がないジェノベーゼしか食べたことがない。ジ
変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。 前の記事:デカい肉をたき火で焼いて食べたい > 個人サイト 海底クラブ 温泉卵=スコッチエッグ? 家で温泉卵を作った時のことだ。 とろとろの黄身を潰しながら 「これ、イギリスに持っていったらスコッチエッグだな」 という思いつきが頭をよぎったのだが、よぎってすぐに自信がなくなった。 はて?温泉卵みたいなふわふわとろとろの卵料理の名前は『スコッチエッグ』でよかっただろうか? 不安になってきた。 自分一人で間違えている分には構わないが、人との会話での間違いはいつ、どんなすれ違いに発展してしまわないとも限らないではないか。 今こそエッグ料理(エッグと名のつく卵料理を便宜的にこう呼ぶ)の顔と名前を一致させなければならない。 私は使命感に燃えて卵を求めてスーパーに直行した。 2パック
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