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ブックマーク / ameblo.jp/rakuichiza (10)

  • 『仲買いは不当に儲けているか』

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 仲買いとは、ある物を売ろうとしている人からそれを買い取って、自分でその物を消費せずに、その物を買おうとしている別の人に転売することを生業にしている人のことです。社会では多くの物が生産され消費されていますが、消費者が生産者から直接物を購入することはあまりありません。つまり、社会で生産される殆んどの物は、仲買いを経て生産者から消費者に届けられています。 もちろん仲買いは売買の仲介を無料で行うわけではありません。生産者と消費者の間に仲買いが介在した場合には、生産者からみれば、自分が仲買いから受け取る金額は消費者が商品に支払う金額よりも少ないことになるし、また消費者からみれば、生産者が受け取るよりも余分の金額

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    paravola 2018/06/29
    中間搾取者として叩かれがちだが、生産者と消費者を結びつけるには、時間や人脈経験、予測リスクなどの経済的資源が必要
  • 『スウェットショップは途上国女性の希望の光だ』

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 「巨大なる多国籍企業は、貧しい国に工場を移し、そこで、地元の人たち、多くの場合女性を、劣悪な労働条件のもと低賃金で酷使している。こうして安く生産した商品をこれら多国籍企業は豊かな国の市場で売りさばいて暴利を得ている。豊かな国に住む我々が、貧しい国で作られた商品を購入するのは貧しい国の労働者を搾取する多国籍企業の片棒を担ぐことになる。だから、我々豊かな国の消費者は貧しい国の労働者を劣悪な労働条件から解放するために多国籍企業が貧しい国で作った商品をボイコットしなければならない」 こういう意見、よく聞きますね。私の周りにもこういった意見に賛同して、特定銘柄の服やなんか買わないようにしている、と公言する人も

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    paravola 2017/01/27
    「巨大多国籍企業は貧しい国に工場を移し...豊かな国に住む我々が貧しい国で作られた商品を購入するのは搾取の片棒を担ぐことになる。だから商品をボイコットしなければならない」こういう意見、よく聞きますね
  • 『豊かになるには、働く・交換する・貰う・奪うの四つの方法しか無い』

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 今回は、人が豊かになるためにはどういう方法があるのか考えてみましょう。また、どの方法を使えば皆んなが一番豊かになれるのか、そして、どの方法を使うことで「公正な社会」に近づくことが出来るのかを考えてみます。 ロビンソンクルーソーのように無人島にたった一人流れ着いた人が、より多くのべ物や衣類、そして、より風雨に強い住居を得ようとすると、自分でより多くの料を確保し、自分でより多くの衣類を作り、自分で住居を補強するしかありません。だからこの場合は、豊かになるためには自分がより長時間働くというのが唯一の方法です。人間の身の回りに直ぐにべられるものや衣服、住居が転がってない以上、人間が自分の頭脳と手足を使っ

    『豊かになるには、働く・交換する・貰う・奪うの四つの方法しか無い』
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    paravola 2016/11/24
    自腹を切って施しをしているかのような大きな顔をしている政府・役人を時折見かけますが、政府・役人の行う生活援助や国際協力は略奪品の再分配であって、善意でもって贈り物をする行為ではありません
  • 経済学の基礎としての自由主義・費用便益分析のまやかし|古典的自由主義者のささやき

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 祖父の兵舎では自由な交換の結果、兵隊全員が一番満足するように煙草、酒、羊羹が行き渡りました。もしここで兵隊の健康状態に気を使う隊長が自分の命令で物資を再分配するとするとどうなるでしょうか。 隊長が注意して観察すると、兵隊同士の自由な交換の結果、かなりの人数の兵隊の手許には羊羹は全く残っていません。これらの兵隊は自分に配布された羊羹を全部煙草や酒と交換したからです。ところが隊長は体力維持のために兵隊は羊羹をべるべきだいう考えを持っています。「馬鹿な兵隊は自分で自分の健康を管理することも出来ん!」と苦々しく思った隊長は、交換によって羊羹を何人分も蓄えていた兵隊たちから羊羹を取り上げて羊羹を持っていなかっ

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    paravola 2016/06/06
    政治に入れ智恵することで納税者に寄生して生きている「入れ智恵経済学者」
  • 『高齢化社会のどこが悪いのか』

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 太古の昔から人間は老化とその後に来る死を恐れてきました。いくら権力者といえども老化と死は避けられないので、秦の始皇帝など権力の座にある者が不老不死の薬を追い求めた話は世界中に存在します。老化と死を避ける方法は今だ発見されていませんが、人々の寿命はほんの百年前と較べても随分延びました。 人間の平均寿命が延びたのは、まず乳幼児の死亡率が下がったことが大きな原因ですが、医療の進歩や栄養状態の向上で、かつては若い成人の命を奪う病気として恐れられた結核などの感染症がもはや不治の病ではなくなったことも大きな理由です。また、寿命が延びたということは、ただ単に死の訪れが遅れたということではなく、健康に自立して生活でき

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    paravola 2016/01/17
    高齢化・少子化が、長く稼いで楽に暮らす本来の形でなく、若い世代を苦しめているのはなぜか
  • 『政府による食品の安全規制は正当化出来るか (2): 市場の失敗論』

    前回のコラムで、経済の視点からは、「市場の失敗」が起っていることが政府の市場への介入の正当化に使われること、そして、市場の失敗とは自由な物やサービスの交換に任せておけば経済効率性が達成できない状態であることを説明しました。 市場の失敗があるから政府が市場に介入しなければならないという主張は、市場は駄目だから何か他の生産と分配の制度に置き換えようという主張ではありません。市場の失敗論は、経済効率性は市場によってこそ達成出来るということ、つまり人々の自由な交換を通じてこそ、社会の構成員の一人一人が限られた資源の制約の中で一番満足出来る形で資源の配分や生産物の分配が行われるという理解を前提にしています。この前提を受け入れた上で、ただ品の安全性など特定の物やサービスの市場に関しては、経済効率性の達成が妨げられているので、政府の介入によって「市場を矯正」しようというのが市場の失敗論です。 では、

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    paravola 2016/01/17
    (高田社長が売ってるもの)つまり、食品の安全性を示すラベルなどは、供給するために費用がかかる「情報商品」なのです
  • 『環境を破壊するのは自由市場ではなく政府だ (1): コーズの定理』

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 自由市場とは、人々が自分の思慮と判断で森や湿原や水などの環境資源を自分の物として売り買いする自由が認められている社会です。湖に蓄えられた水のような資源を所有する人がいて、さらにその水を採取して市場へ運搬する費用よりも高い金額で購入すると言う人が存在すれば、持ち主はその人に湖の水を売ります。 この事実をもって、自由市場を批判する人たちは、湖のような環境資源を個人の所有物として取引する自由を認めると、社会の他の人々がその湖をそのままで保存したいと強く思っているにも拘わらず、買い手の消費欲のためだけにその環境資源が破壊されると主張します。 今回と次回の二回に分けて、この主張が当かどうか検討してみます。まず

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    paravola 2015/05/16
    環境資源に明確な所有権があり、自由に売買交渉が出来る場合は、持ち主が漁師か発電所の経営者かに拘わらず、環境資源は、社会を構成する人々の価値観を反映する最適の方法で利用される
  • 『ケインズは人間を馬鹿にしている』

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 景気が落ち込んで失業率が上がると、どこの国でも政治家に対する国民の批判が高まります。すると政府は出費を増やし、道路や橋などを建設します。これらの建設事業で失業している人を雇って国民の批判をかわすのが狙いです。政府の支出によって失業を減らす政策は、提唱者の中で最も有名なジョン・メイナード・ケインズ (John Maynard Keynes, 1883-1946) の名前を取ってケインズ政策と呼ばれています。 以前のコラムで、政府は支出を増やすために人々の貯蓄を巻き上げること、そして政府が人々の貯蓄を使うと、長い目で見れば人々が豊かになることが妨げられることを説明しました。 今回は、失業対策として政府の支

    『ケインズは人間を馬鹿にしている』
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    paravola 2015/04/21
    (技術的失業)「大衆」には無意味なことをやらせておけばよいと考えた彼は、苦しみと悩みと必要の中から様々なものを創造して文明を築き上げた人間の能力をみくびっています
  • 『資源は枯渇するか』

    石油や天然ガスなどの資源は、再生不能資源あるいは枯渇性資源と呼ばれています。地中に眠っているこれらの資源の総量は限られているので、人間が採掘を続けるといずれは枯渇するというのが名称の由来です。「あと○十年で石油が枯渇する」という警告を出す人は随分以前から存在し、この手の警告はいまだに絶えることはありません。枯渇性資源と呼ばれる石油など地殻に存在する資源は、その名の通り枯渇するのでしょうか。今回はこの疑問を考えてみます。 上記の通り、石油があと○十年で枯渇するという警告は何十年前もから聞かれるのですが、その○十年が経って、昔の警告によれば既に枯渇しているはずの石油は、現在では、あと×十年持つと言われています。石油がいつもいつも「あと数十年で枯渇する」と言われ続けるのはなぜでしょうか。また、枯渇が予想される時期がいつも将来に先送りされるのはなぜでしょうか。 それは、この、あと何年持つと言う予想

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    paravola 2015/04/10
    人間にとっての真の「資源」は、地殻に存在する現在使用中の物質の絶対量ではなく、価格と自由な市場がもたらす人間自身の「創意」であり、それには「ピーク」はない
  • 『市場の原理と捕虜収容所(1):経済効率性とは何か』

    古典的自由主義者のささやき経済の問題は、一見複雑で難しそうに見えますが、このブログでは、経済学の予備知識を用いずに、日常の身の回りの体験から出発して経済のからくりを理解することを目指します。 市場の原理という言葉を時折聞きますが、これはどういう意味でしょうか。経済学者に言わせると「市場に資源の分配を任せると経済効率性(economic efficiency)を達成することができる」という原理だそうですが、資源を効率的に分配するというのはどういうことか抽象的過ぎてよく分かりません。 今回からシリーズで軍隊や捕虜収容所を題材に市場の原理にまつわる問題を考えてみましょう。 初回は市場の原理や経済効率性とは何かという疑問に答えます。 市場の原理とは「人々が自分が持っているものを自由に他の人と交換できるなら、人々が持っている色々な物は、その交換を通じて全員が一番満足するように行き渡ってゆく」という経

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    paravola 2014/11/15
    (物々交換の例)爺さんの話によれば、兵隊は支給品を交換し合ったそうです。兵隊が次々と交換を重ねてゆくうちに支給品は落ち着くところに落ち着いてゆきます
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