高橋昌明『京都〈千年の都〉の歴史』を読んだ。 京都〈千年の都〉の歴史 (岩波新書) 作者:高橋 昌明 発売日: 2014/09/20 メディア: 新書 内容は、紹介文の通り、 平安の都、日本の〈千年の都〉として、今も愛される京都。しかし今の京都には、実は平安当時の建物は一つも残っていない。この都はいかにして生まれ、どのような変遷をたどり、そして「古都」として定着するに至ったのか? 平安京誕生から江戸期の終わりまでその歴史をたどり、「花の都」の実像を明らかにする。 というもの。 結果的に、「臭い」話ばかり取り上げるが、もちろん、それ以外の話題も、読みどころありである。 以下、特に面白かったところだけ。 悪臭都市・平安京 平安京も相当な悪臭都市だった (54頁) 平安京の溝渠には、人間の排泄物も流されていた。 ただでさえドブ化しやすいのに、そのうえ、溝沿いの家からは、汚水が垂れ流しとなっていた