統合によって高島屋とH2Oは、関西の百貨店業界で圧倒的な存在感を持つ流通グループとなる。店舗網は人口が集積する大阪、京都、神戸、堺の4つの政令指定都市すべてを網羅。計18店で、売上高は6518億円と市場全体の4割を超える規模を持つ。なかでも相乗効果が大きいのが大阪の商圏。阪急、阪神が本店を置くキタと、高島屋が旗艦店を持つミナミでの“南北両面作戦”など共同キャンペーンの展開によるさまざまな販売促進効果が期待できる。 百貨店を専業とする高島屋、大丸、そごうなどと阪急、阪神、近鉄、京阪などの鉄道系との間で、絶妙のバランスですみ分けが行われ、均衡が保たれていた関西の百貨店業界の勢力図は、昨年の阪急、阪神の両百貨店の統合、そして今回の高島屋との統合で大きく変わることになる。 大阪・キタでは阪急百貨店が平成24年の完成予定で本店の建て替え工事を進めている一方、阪神百貨店の建て替えが検討されるなどビッグ