多数のERPパッケージから自社に合った適切な製品を選ぶのは難しい。ERPはモジュールごとに導入することが多く、選定に際してはモジュールの特性を理解することが重要だ。本連載ではERPに詳しい専門家にERPモジュールごとの選び方を聞く。第1弾はERPの基本モジュールとなることが多い会計モジュール。上場企業で経理部長を務めてきた公認会計士の五島伸二氏の話をまとめた。 会計モジュールは大きく財務会計機能と管理会計機能に分かれる(参考記事:読めば分かる! ERPの財務・管理会計)。財務会計は決算短信や有価証券報告書、税務申告書など法制度で決まっている会計処理を行い、書類の提出や申告を行うための機能だ。 一方、管理会計は予算管理や実績管理、コスト管理など企業の経営に役立つ機能を提供する。ERPによっては財務会計と管理会計を1つのモジュールで提供しているケースもあるが、2つのモジュールで提供する場合もあ