『新・冒険論』を上梓した冒険家の角幡唯介氏 北海道芦別(あしべつ)市生まれの42歳、元・朝日新聞記者でもある角幡唯介(かくはた・ゆうすけ)氏は、現代では数えるほどしかいなくなったホンモノの冒険家であり、気鋭のノンフィクション作家としても知られている。 チベット奥地の人類未踏の峡谷を踏破した模様を描いた『空白の5マイル』は2010年に開高健ノンフィクション賞を受賞し、太陽が昇らない冬の北極を4カ月間歩き続けた探検ノンフィクション『極夜行』を今年2月に発表すると大きな反響を呼んだ。 そして、これまでの自身の経験から、"冒険とは何か?"を真正面から論考したのが今年6月に上梓された『新・冒険論』(集英社インターナショナル)である。 命の危険を顧みず、角幡氏はなぜ、たった一人で極地へと向かうのだろうか? 著書には書ききれなかったホンネを語ってもらった――。 ―のっけから失礼かもしれませんが、角幡さん