1945年の岡山空襲から71年となる29日から、戦時中の“疎開”で今に生き延びた貴重な図書が、岡山市立中央図書館(北区二日市町)で展示される。前身の岡山市立図書館の当時の館長、故吉岡三平さんが空襲前に図書館から運び出し、難を逃れたものだ。企画した中央図書館の飯島章仁・学芸副専門監は「空襲の中、偶然残ったのではなく、人が受け継いで今に伝わったということを感じてほしい」と話す。 県内の図書館について記した「岡山の図書館」(日本文教出版刊)によると、地方都市でも空襲が激しくなった1945年、吉岡館長は図書館を守ろうと蔵書の疎開を計画。北東に約3キロ離れた寺へ移すことにした。