糖質カットのため、シャリの代わりに大根を使ったすしが売り出された。貧しさから、腹を膨らませるために「おしん」が食べていた大根めしは、はるかかなたのこと。飽食の時代にあえて食べる、その背景は? 8月末に回転ずしチェーン「くら寿司」が売り出したばかりの「すし」を食べた。ネタのエビの下には厚さ5ミリ、幅2ミリほどの大根の酢漬け。大根はシャキシャキした歯触りで、エビの味が際立つように感じる。が、すしというより海鮮サラダのような……。糖質を88%カットしたといい、手巻きずし風など、糖質カットをうたう計10商品を展開中だ。 回転ずしと言えば、シャリだけを食べ残した皿の画像がSNSで拡散され、その是非を巡って話題になった。くら寿司を運営するくらコーポレーションによると、ここ数年、コメ部分の「シャリを少なめに」との要望が増え、約2年前から新メニューを考えていた。 最初はネタにパプリカやしいたけなどを検討し