九七式中戦車 チハ(きゅうななしきちゅうせんしゃ チハ)は、1930年代中後期に開発・採用された大日本帝国陸軍の主力中戦車である。 1938年(昭和13年)から1944年(昭和19年)にかけて総計2,123輌が生産され、九五式軽戦車 ハ号とともに第二次世界大戦における日本軍の主力戦車として使用された。 概要[編集] 1936年(昭和11年)、日本陸軍において歩兵の直接支援のための戦車として開発が開始された。新型中戦車の開発に当たっては速度性能、車体溶接の検討、避弾経始(原文表記では緩角傾始[2])を考慮した車体設計など防御性能の向上が求められたが、当時の道路状況、架橋資材その他の状況から車両重量増が最大のネックとなった。重量増を忍び性能の充実を求める声と、防御・速度性能を忍んでも重量の逓減を優先する意見の双方があり、双方のコンセプトに沿った車両を試作し比較試験することとなった[3]。主砲に