欧州合同原子核研究機関(ジュネーブ)で観測された光より速いニュートリノの真偽をめぐり、同じ装置を使った別の研究チームが15日、独自の測定では「ニュートリノの速さは光と差がない」とする論文をインターネット上で発表した。 この研究チームは、超光速ニュートリノの観測を報告したOPERAチームと同じニュートリノ生成装置や時刻データなどを使用。約730キロ・メートル離れたイタリアの研究所まで届く時間を計測した。OPERAチームとの違いは、ニュートリノの検出器だという。 計測の結果、ニュートリノは見かけ上、光速より100億分の3秒早くイタリアに達したが、これは誤差の範囲であり「光速と差はない」と結論づけた。